平日のお昼にホッと一息。ココロもカラダも満たされる"おひるごはん定食"

sisiのおひるごはん定食

土鍋ごはんとお出汁のいい香りが漂う店内。

両サイドのお椀にはツヤツヤのごはんとお味噌汁。

真ん中には分厚く切られたボリュームたっぷりのメインと、季節の野菜を使って作られた色とりどりの小鉢が並んでいます。

カウンター席に座ると、大きなガラス張りの扉から広々とした中庭とアートスペースが見えます。

sisiは、以前チョイチョイ俱楽部でもご紹介した、四条大宮にある小規模アート複合施設・kumagusukuの間借りキッチン。

毎週水曜日と木曜日においしい定食を食べられると聞き、早速行ってきました!

sisiを営んでおられる20代の気さくな女性・りおさんにお話も伺いました。

季節を感じる献立。こだわりの土鍋ごはんと味噌汁。

この日の献立

「やっぱり定食に白ごはんと味噌汁はかかせない!」

メインと副菜は変化しても、白ごはんと味噌汁は安定して美味しいものを作りたいと言うりおさん。

土鍋でたいたご飯

ごはんは必ず土鍋で炊くこだわり。

以前は炊飯器を使うこともあったらしいのですが、土鍋で炊いたごはんのツヤ、歯ごたえの良さに気づいてからは、ずっと土鍋ごはんを提供しています。

お米は京都府産や、出身地・宮城県産のものを使用しているとのこと。

じゃが芋と三ツ葉の味噌汁

白ごはんと同じくらい出汁も大好きなりおさん。味噌汁の出汁はずっと煮干しを使っているそう。

京風出汁と比べて煮干し出汁は、魚そのものの風味がグッと引き立ち、味噌との味のコントラストが強まります。

味噌は、添加物と製法にこだわったものを選んでいるのだとか。

鶏のてりやき 万願寺

この日のメインは鶏のてりやき、万願寺

鶏のてりやきはりおさんの得意料理の一つで、甘すぎず塩辛すぎず、絶妙な濃さのタレがやわらかい鶏肉に絡まって、白ごはんがすすむ、すすむ!

メインを月替わりにしている理由は、週二日営業なのでお客様に「先週のメインが食べたかったのに…」と言われることがないように、とのこと。

きゅうりとあげの酢ノ物
とまとのすり流し

それぞれ小鉢に入った三種類の副菜は、週替わり。小鉢といえども案外量がしっかりしているので、更にごはんが欲しくなっちゃいます(笑)

「人に提供するからには、自分が納得できるものを使いたい」

自ら市場へ行き、旬のものを目利きしています。

時にはスーパーで調達することもありますが、旬ではないものや値段だけで素材を選ぶことはしないようです。


 メニューには心惹かれるデザートやドリンクもありました

この日のデザートは冷やしくるみぜんざい

出身地・宮城県では馴染みのあるくるみ餅をぜんざい仕立てにしたおやつです。

手作りの赤しそジュースなど、こだわりのドリンクメニューがたくさん。

香り付けにゆずの皮がふられた「赤しそジュース」

カフェ利用だけでも楽しめそうですね!

見た目は料亭、味は大衆食堂。

カウンター席に座ると、ガラス越しに見えるりおさんの無駄のない手さばきに圧倒されます。

目の前で一皿ずつ仕上げられる工程はどれも興味深いです。

素敵な色絵の器に笹が敷かれ、その上にキチンと盛られた料理。家庭料理ではなかなか出せないクオリティーですよね。

まるで料亭のような盛り付けとは打って変わって、このボリューム感に、思わずごはんをおかわりしたくなるような味。

気軽に箸を進められるような家庭料理のあたたかさを感じます。

「おばあちゃんの手料理のような庶民的な味が好きで、お客様にも味わって欲しいんです。けれど、せっかく足を運んでもらうのだから外食感のある盛り付けにこだわっています」とのこと。

料亭と大衆食堂の間。この絶妙なバランスがsisiのおひるごはん定食の特徴です。

ポジティブさと行動力溢れる女性、りおさん

幼い頃から料理をする機会が多かったりおさん。食べることも大好きだったと振り返ります。

中でも特に、祖母の作る手料理と出汁の美味しさに感動したことをきっかけに調理師専門学校の和食コースを専攻。

専門学校卒業後は京都の老舗料理旅館・美山荘にて修行を始めました。

しかし、修行中道半ば、仕事ができない程の病にかかり、一度は料理の世界から距離を置いていたことも。

心身共に少しずつ元気を取り戻してきたりおさんは、もう一度料理をしたい!という思いに駆られます。

そんなところに「kumagusukuさんで間借りキッチン営業をしないか?」とのお誘いがあったそう。

そしてなんと、それからわずか数カ月でsisiをオープンさせました!

現在も通院を継続しながらではありますが、笑顔たっぷりで料理を作られています。

りおさんのポジティブさと行動力には本当に驚きです。

ただでさえ厳しい和食料理の世界。それに加えて女性であることで色んな葛藤もあったのだそう。

病をはじめ、様々な困難を乗り越えて活躍するりおさんの姿は、同世代の私に勇気を与えてくれました。

いつか理想の土地を見つけたら、自分で野菜を育て、それを使った料理をふるまうことが夢だと語るりおさん。

りおさんの夢はまだまだ始まったばかりです!

「平日のお昼営業には間に合わない…」というそこのあなた!

sisiさんは定期的に開催されるkumagusukuさんでの夜イベントほか、京都市内で行われるイベントにも出店されています!

夜はお酒のアテになるメニューが豊富◎

お仕事後においしいものを食べに行ってみてください!

イベント、メニューなどの詳細は随時Instagramにて更新

その他お問い合わせはInstagram DMへ

sisi店舗情報

●営業日:毎週 水、木

●営業時間:11:00~18:00 ※料理がなくなり次第終了

●場所:四条大宮 kumagusuku 〒604-8805 京都市中京区壬生馬場町37-3

●席数:最大9名(カウンター5席、テーブル4席)

●Instagram:sisi by rio

四条大宮 kumagusuku

投稿者プロフィール

まや子
まや子
福岡に生まれ茶道を学ぶために上京して早7年。寝ても覚めても茶、CHA、TEA…な毎日に新しい風を!と、ライター人生をスタート。趣味はドライブ、ダイビング、ヨガ、乗馬。昼間は自然と動物をこよなく愛し、日が暮れると着物のまま京の夜に繰り出します。

    コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です