権利のために楽しむ!同性婚結婚式「レインボーフェス in 南座」レポート!

京都南座で同性婚の結婚式が行われる――。

ともすればとてもキャッチーでセンセーショナルなニュースが耳に入ってきました。時は令和5年7月1日(土)。世の中はLGBT法案が6月16日に可決されてまだ1ヶ月も経っておらず、法案の是非がインターネット上で多く議論されている真っ只中のことでした。

「私たちは権利のために戦いたいんじゃない。好きな人と結婚したいだけ」。

キュートで明るいカップルのまっすぐな願い。それをかなえた軌跡を追うべく、いまだかつてないド派手な結婚式「レインボーフェスin南座」に、チョイチョイ倶楽部編集長ゴトウが、新人ライター江頭とともに参戦…いや、主役2人が「戦わない」んだから「参加」と言わせていただきますね、ハイ。参加してきました!

クラウドファンディングで結婚式を実行!

式の主役は、西村和子さんと藤川美帆さん。西村さんは株式会社こめの代表として、藤川さんは起業家として活躍されています。事の発端はFacebookで西村さんが「いつか南座で結婚式をしたい」とつぶやいたことから。この言葉が関係者の目に留まり、お2人の行動力とアイデアがあわさって実現に至りました。

400年の歴史のある「南座」では「結婚式」は原則行われない。そこで生まれたのが「フェス」というアイデアでした。「どうせするなら、私たちらしく」、そんな思いでこのレインボーフェスは開催されました。

京都では2020年から「パートナーシップ宣誓制度」がスタートし、西村さんと藤川さんもパートナーシップを宣誓しています。しかしパートナーシップは婚礼制度ではないことから、異性婚で受けられる権利に制限がある。だからこそ、「誰でも好きな人と結婚していいはず」という考えから、その思いに賛同してくれる支援者をクラウドファンディングで募りました。プロジェクト期間中は、賛同の声と同時に心ない声や否定的な意見も届いたのだそう。権利のために戦うべきではないかという声もあったなかで、2人は戦わないという選択を貫きます。そして期限の2日前に、支援者434人の思いが形になり目標額300万円が達成されました。

虹色の宣誓

当日の南座は、とってもカラフルでした。レインボーのフラグ、色彩豊かな参加者の皆さん。そのなかでお2人はレインボーブレスを交換し、参列者に幸せな笑顔を披露してくれました。さらに、後援でもある京都市の門川市長、富田林市の吉村市長からの祝辞をDJダイノジの2人が代読。後援には長岡京市や向日市、亀岡市など自治体も名を連ね、注目の高さがうかがえました。

1部が終わりお色直しの間、クラウドファンディングのリターンの1つである、南座の「花道を歩く権利」も実施。レインボーのごとくカラフルな衣装を着たLGBTQ支援団体や学生団体が出場し、南座の花道をモデルウォークやダンスをしながら闊歩していきます。お2人へ似顔絵の贈呈も行われていましたよ。

ハッピーが溢れるフェス会場

第2部は、アイドルでもある藤川さんの歌唱で幕開けし、ライブさながらの盛り上がりを見せていきました。

お2人が大ファンだという本郷綜海さんのソロステージでは、「女が好き?男が好き?誰が好きでも関係ない!愛し合おうぜ!!」と叫びながら魅せる本郷さんに会場はエキサイト。急遽お2人も出演し3人で楽しくステージを盛り上げてくれました。

DJダイノジのパフォーマンスでは、お2人そして大勢のパフォーマーたちが参加。お2人の好きな曲だけでなく、会場にいる西村さんのご家族の好きな曲が大谷さんによって見事にマッシュアップ!大地さんのエアギターも披露され、お2人とパフォーマーは舞台と花道を縦横無尽に駆け回り飛び回り大熱狂!

終盤には藤川さん西村さんからお手紙が読まれる一場面も。感極まる藤川さん、それを見つめる西村さんの優しい微笑みに会場が幸せな空間に包まれました。

一緒に参加したライター江頭も「お祭り騒ぎですね!」と大はしゃぎ。「当たり前のことが当たり前になってほしいと改めて思いました」とフェスが終わった後にしみじみと語っていました。

「戦わない」戦い

「3ヶ月前にクラファンで知って、すぐ参加を希望しました。まさか南座でフェスが開催できるなんて思わなかったので、すごく嬉しかった」(藤川さんのファン)

「好きな人と出逢えるのって奇跡じゃないですか!同性だからって結婚できないのはおかしい」

「最高のイベントでした!」

「このイベントがもっと広がってほしい」

(イベントに参加した「チームあさみ」の皆様)

踊って歌って、笑って泣いて、表情を思いきり出しながら、客席をハッピーに包みこんでいくエネルギッシュなカップル。藤川さんは「私は自分がLGBTQだと思ったこともない」と語ります。「権利のために戦わない」「この人が好き・この人だから一緒にいたい」という思いは、終始とてもまっすぐに会場に伝わっていきます。そんな2人を見ていると、アンチテーゼのようですが、これが彼女たちの「権利のための戦い方」なのではないかと思わせられました。熱気に包まれて大盛り上がりの会場には、性別という概念は皆無。全力でお2人が楽しむことで、その空間は確実にジェンダーのボーダーがない空間になっていたのです。

クラウドファンディングのプロジェクトページにはこのように書かれています。

誰でも好きな人と結婚して祝福される。そんな当たり前のことが当たり前でない社会が変わりLGBTQやアライという呼び名も必要なくなるように。レインボーフェスin南座は自分らしく生きていきたい全ての人を応援するフェスです。

https://camp-fire.jp/projects/view/668837

ただただ楽しく幸せな空間。あ、お2人が目指している社会はこういう心地良さなんだ、と、筆者はこのフェスを通して肚に落ちたのでした。

西村さん、藤川さん、抜群にハッピーな時間をありがとうございました。自由って素晴らしいですね。自由って楽しいですね。どうぞお幸せに。

投稿者プロフィール

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ゴトウ クミコ
大阪で生まれ育ち京都に住み着いたライター。
20年前と比べて、嗜好品が酒とコーヒーだけになったのが自慢。
女子を2名産み落としたのは十数年前のこと。
いまだに2人の寝顔で酒が飲めるのも自慢。
絶景と食、おもろい人と会社、団体を探しておもしろがるのがライフワークです。

    権利のために楽しむ!同性婚結婚式「レインボーフェス in 南座」レポート!” に対して2件のコメントがあります。

    1. あわえみ より:

      「権利のために戦わない」
      私もこうありたいと強く思います。
      これまでの、社会的弱者を守る法案の数々は
      当事者団体や市民が声を上げて、戦って
      勝ち取ってきた歴史があります。
      しかし、権利のために戦わないというスタイルは
      全面的にハッピーなオーラで人々と社会を巻き込んでいくのだと思います。
      ゴトウさんの記事、着眼点、サイコー🙌

      1. アバター画像 ゴトウ クミコ より:

        >あわさん
        ありがとうございます!
        ハッピーなオーラに巻き込まれた1人として、ハッピーは無敵でした(笑)
        楽しんじゃったならもうごちゃごちゃなんて思えない!みたいな強力なパワーを感じました。
        太古の昔から音楽やダンスが世界各地で存在してたのは、平和と幸福のためなんだろうなーなんて思います。
        コメントありがとうございます!

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