日本髪✖️中京のまち=レトロで新しい出会い

はじめまして。チョイチョイライターのかなえるです!北海道出身で現在京都在住なのですが、先日「せっかく京都に住んでいるんだから、体験しなくちゃもったいない!」と思った出来事がありました。それは、ある日本髪に突き動かされた女性との出会いから始まります。最近見直されてきている日本髪。私がその美しさに魅了されたこととは…

最近キテる日本髪って?

『京織雪』の店主 琴音さん

いわゆる芸舞妓さんの髪型を想像してもらえるといい思います!あるいは結婚式でも和装と共に見られることもありますね。今回取材したお店ではワックスとゴムの代わりに元結という紐を使う江戸時代から使われている本式の日本髪を見てきました。

一回の日本髪を結うのに時間は1時間から1時間半ほど。一回の髪結いで使う元結は約10本。現代では伸び縮みが自在なゴムを使用しますが、和紙で仕上げるのはなんともすごいことです。

インスタフォロワー数1万5000人!

『京織雪』の店主、琴音さんは、日本髪のすばらしさを広めたいと、6年前から毎日Instagramに投稿を続けています。そのフォロワー数はじわじわと伸び、今ではなんと1万5000人!京織雪さんの投稿を見て、日本髪にトライしたいという問い合わせも多いそう。「特別な日だけでなく、何でもない日常に日本髪が入ってくることが夢」と琴音さん。某携帯電話会社のCMに日本髪スタイルの宇宙人が登場したことがとっても嬉しかったそうです。

最初から日本髪への愛があったわけではなかった!

日本髪を愛してやまない琴音さん。そのルーツはおばあさんにありました。おばあさんが茶道の先生であったことから着物は身近な存在。高校生にもなると、大好きになったのだといいます。大学では着物で登校し、周囲からも『着物の人』なんて呼ばれるほど、無類の着物好きとして有名だったのだそうです。

そんなとき、知人との会話の中で、日本髪も好きそうだと言われ、それが琴音さんにとっての大きなターニングポイントになったのです。

「日本髪を結ってもらう過程が、本来の自分に戻っていくような、そんなしっくり感があったんです」。これが琴音さんと日本髪の、出会いとなりました。

ターニングポイントとなる日本髪に惹かれ、様々な髪結の元に通っていた琴音さんに、次の転機が訪れたのは25歳のときでした。それが、今のお師匠さんとの出会いです。

「日本髪は最初に根というポニーテール状の土台を作るんですけど、もうその段階で衝撃でした。絶妙な力加減で。どこも緩まず、きつすぎず、神業だと思いました。私がいろんな髪結さんの元を渡り歩いていたからこそ分かったんだと思います」。髪結いは、実はファッションと同様、「何を美しいと思うか」に個性があらわれると琴音さんは言います。お師匠さんは技術、センスすべてにおいて琴音さんを感動させただけでなく、琴音さんを髪結という仕事へ強烈に引き込んだのでした。

お師匠さんとの出会いから、髪結を目指すことになった琴音さんは、美容師免許を取得するべく、美容学校へ飛び込み、美容師への道を目指します。そんな琴音さんにさらなる試練が襲います。それがその修業先。

たまたま求人雑誌を見て連絡をした美容室はどれも有名な老舗サロン。一日中掃除だけで髪を触ることもできなかったり、朝早くから急に出勤することになるなど、過酷な修業の日々を過ごします。時に理不尽な思いを抱えつつも、髪結への情熱の火は消えるどころか燃え、念願かなって免許を取得した翌日には師匠のもとへたずねて行ったのだそう。

「京織雪」の誕生

その後も美容師+ヘアメイクの二足の草鞋で働きながら師匠の元で技術の習得に励み、2022年11月に「京織雪」をオープンすることに至りました!髪結い業界は60~90代の方が大半を占めるため30代の琴音さんは希少な存在。日本髪という格式高く見られがちなものを「もっと親しみを持って身近になってもらいたい。髪型どうしようかな?と思った時の選択肢の一つとして日本髪が浮かぶようになってほしい」との思いで、情熱を持って活動されています。文面にすると情熱的でグイグイときそうですが、実際は物腰柔らかく線の細い可愛らしい方で、外見と内面のギャップがとても魅力的でした!

日本髪やってもらいたいんだけど、どうすればいいの?

京町屋のレンタルスペースで日本髪も

京織雪さんでは、スペースだけでも気軽に使えるように100年以上の歴史ある京町屋のレンタルスペースもされています。婚礼や成人式の前撮りはもちろん、女子会や和装コスプレなど楽しみ方はたくさんあります。

自宅で眠っている着物に日本髪をしつらえて、京町屋で優雅に過ごす。なかには成人式の写真がどうしても気に入らないので、30歳の記念に「リベンジ成人式」や結婚するつもりはないけど、花嫁衣裳は着たいと「ソロウェディング」の撮影をされる方もいらっしゃるそうです。色んなニーズに応えてくれます。大切なのはご自身の髪の長さですが、鎖骨下5~10cmほどあれば可能です。

京織雪の琴音さんが語る日本髪への想いは、聞いていて愛情と情熱が感じられます。

みなさんも魅惑の日本髪の世界に一歩踏み出してみませんか?

投稿者プロフィール

かなえる
かなえる
脚本心理士のかなえるです!!
元国家公務員、キャリア思考、人生ハードモードから脱却して穏やかでゆとりに満ちた毎日を手に入れつつあります✨
地元を離れ、大好きな京都を満喫中。神社やお寺、歴史ある建物が大好きです。伝統文化に携わる人、モノを多くの方に伝えたいです。

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