京都の風景フォトライター台湾人「ラッキーな一刻」

みなさんは、いつも同じことを繰り返していないだろうか。だいたい同じ時間に会社や学校に行き、ほぼ同じ時間に帰宅している。コロナの後、時間が固定になっていってる気がする。

知らず知らずのうちに、朝日や夕日、満月を見過ごしていたり、今の環境に慣れきってしまったり、小さな変化に気づかなくなることもあるかもしれない。

夕日
京都に来たときに、秋に母国より日照時間が短くなることに抵抗があったが、ある日、烏丸御池を通ったときにビルの間に沈む夕日を見て、「京都ではもっと夕日を見ることができるんだ」と気づいた。

そして、私は思い出した。台湾にいた頃、仕事や通学で、昼と夜しか風景を見ることができなかったので、夕焼けは特に貴重だった。だから、美しい夕日を、幸運の記録と思い、見かけたら必ず写真を撮っている。きれいな夕日に惹かれている。

満月
ある夜、烏丸駅で、いろんな街灯や信号が光っている四条通のビルの間に満月がかかっていた。建物の中に優雅に現れる月を見るのが初めてなので、まるで幸運をつかんだような気がした。


桜の季節になると、ここにはいつも人が集まっている。京都に住む人たちは、ここの桜はもう生活の一部であるかのように、桜のために止まることなく自転車で街を走っている。外国人である私たちは写真を撮っている。

雪の平安神宮
京都市内は雪があまり降らないところだと京都の人から聞いていたが、短い留学の生活の中で大雪に遭い、雪が積もらない平安神宮が白く染まった。珍しいことなので、白い平安神宮を写真で残した。雪の平安神宮の一刻が撮れて、冬のラッキーだと思った。

古い建物
一年を通して、京都では常にアートイベントが開催されている。その日は、京都の町の一角にある、通常は公開されていない古く美しい建物に入ることができた。普段は閉じられている秘密の場所のような建物に入るときはいつもゲームのレベルをクリアしたような、前より京都に近づいたような気持ちになるのでラッキーだった。

時々見過ごすこともあるが、台湾から日本に来て違う場所で生活しているからこそ、その違いを強く感じるようになった。以前までは気づかなかった景色に気づき、感覚が呼び覚まされた。京都での暮らしを重ねていくにつれ、いろいろな「ラッキーな一刻」が集まった。

投稿者プロフィール

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陳 欣渝
台湾出身、2021に留学のため京都に来た。

世界一周したい夢を持つながら、色々な言語を少し学んで、少しずつ進んでいつか行けるかと考えている人。

地域の人との繋がりが魅力的で、様々な人と話し合い、交流したいです。今京都で文化と芸術に関する事を研究している大学院生。

日常にはスイーツが不可欠なもので、運動しても、でんぷん質の食品を減らしても、諦めず楽しんで食べているガール。